まさにもう自民党経済政策の失敗なんですよ。これは是非ここでこれから検証したいと思います。
では、何が失敗だったのか。一つ目の失敗は、政府の財政出動、政府支出を増やしてこなかったということです。
資料五。これはIMF、国際通貨基金のデータをグラフにしたものです。政府支出の伸び率、これを横軸に書いています。そしてGDPの成長率、これを縦軸に書いています。これは密接な正の関連がありますね。つまり、政府支出を伸ばしている国ほど経済成長率が高いという明確なデータが出ているんですよ。政府支出をほとんど増やしていない日本は、こんな、一番隅っこ、低い位置にあるわけです。
次、資料六。二十五年間の政府支出の伸び率、日本は僅か三七%です。世界各国は当たり前のように、二〇〇%、二倍、三〇〇%、三倍に増やしています。ブラジルは一〇〇〇%、十倍以上ですよ。これだけ政府支出を増やしているのに、日本は僅か一・三七倍しか増やしていません。しょぼ過ぎます。
この二つの失敗、そして、もう一つ大きな失敗があります。それは消費税増税です。三十年間デフレが続く中で三回消費税を引き上げた、これはもう影響は計り知れません。
資料七。財務省のホームページには、税の三つの役割というのが書いてあります。皆さんは税といえば財源のことばかりだと思っていますけれども、三つあるんですよ。そして、この三つ目の経済安定化機能、これは経済学の用語ではビルトインスタビライザーといいますけれども、不況のときに増税するなんというのは経済学的にあり得ません。
資料八。これは中学校の公民で習う話です。景気がよいときには増税して、景気が悪いときには減税する。経済学の基本中の基本です。日本は三十年間全く逆のことをやってきました。
資料九。これは内閣府のデータですが、民間消費支出の減少。リーマン・ショックのとき、マイナス四・一兆円です。しかし、消費税八%のときにマイナス十・六兆、一〇%にしたときはマイナス十八・四兆です。つまり、消費税増税一回は、百年に一度の恐慌と言われたリーマン・ショックをはるかに上回る消費の減少を引き起こしています。
資料十。これも内閣府のデータです。リーマン・ショックのときは二年で消費は回復しています。しかし、消費税八%のときは五年たっても回復していません。そして一〇%のとき、これはコロナ禍もありましたけれども、いまだに回復していないんです。百年に一度のリーマン・ショック級の経済恐慌が三十年の間に三回も起きているんですから、経済が失速するに決まっていますよ。
総理、お聞きします。政府支出、財政出動がしょぼかったこと、それから三回にわたる消費増税、これがいかに日本経済を駄目にしたか、はっきりデータでお示ししましたけれども、お分かりいただけましたでしょうか。
総理に、今私がるる説明した感想を聞いています。これをお分かりかどうかということを聞いています。