立憲民主党・無所属の酒井なつみです。
私は、会派を代表して、政府提出の令和六年度補正予算並びに他会派提出の編成替え動議に反対、立憲民主党提出の修正案と与党提出の修正案に賛成の立場から討論いたします。
政府提出の令和六年度補正予算では、能登の復旧復興対策について、僅かに盛り込まれたものの、被災者生活再建支援金の倍増、公費解体の準半壊、一部損壊への対象拡大、なりわい再建支援補助金の拡充など、被災地が求める対策の多くがこぼれ落ちてしまっています。これは、被災現場のニーズに対する理解の不足と、長期化する避難生活へのきめ細かい配慮の欠如を物語っており、復旧復興に対する本気度も疑われても仕方がないものと思います。
また、補正予算の規模は一般会計歳出で約十三・九兆円とされており、これは昨年の十三・二兆円を上回る水準となっています。そもそも、財政法第二十九条は、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出を行う場合などに限り、内閣に補正予算の編成、提出を認めています。しかし、これは今回に限ったことではありませんが、基金の積み過ぎを始め、補正予算で対応する必要のない、緊要性を欠く支出も多数見受けられます。原資は政府のポケットマネーではなく国民の税金であり、ばらまきは厳に慎むべきです。
以上の認識に基づき、政府提出の令和六年度補正予算については反対をいたします。
一方で、立憲民主党提出の修正案はこれらの問題点の解消を図るものであり、また、その一部が与党提出の修正案という形で結実したことは一歩前進でありますので、これらの修正案については、いずれも賛成をいたします。
なお、他会派提出の編成替え動議につきましては、私たちと見解を異にする部分があることから、反対いたします。
今後も、国民の負託に応えるため、政府の施策の問題点をただすとともに、よりよい施策の実現に全力を注いでいくことをお誓い申し上げ、私の討論とさせていただきます。
ありがとうございました。